COLUMN コラム

ADHDで仕事が続かないのはなぜ?今日からできる対策と相談先

ADHDで仕事が続かないのはなぜ?今日からできる対策と相談先

「また仕事が続かなかった」
「どうして自分は、こんなに転職を繰り返すんだろう」

そう悩み、仕事を続けるのがつらいと感じている方は、少なくありません。

ADHD(注意欠如多動症)で仕事が続かないのは、能力や努力が足りないからではありません。

ADHDの特性と、仕事内容や職場環境が合っていないことが、原因の場合が多くあります。

特性に合う働き方と支援が見つかれば、長く働き続けることは可能です。

熊本市周辺でADHD・発達障害のある方の就職と職場定着を支えてきたサック就労移行支援センターが、現場の経験をもとに解説します。

【この記事でわかること】

  • ADHDで仕事が続かない原因は、特性と職場環境のすれ違いにある
  • 今日から試せる4つの工夫で、仕事の進め方を変えられる
  • 困ったときは、医療機関や就労移行支援事業所などに相談できる
【この記事を書いた人】サック就労移行支援センター 
副施設長 平木邦昭(社会保険労務士・ジョブコーチ)

・2023年10月に熊本市西区で開設した就労移行支援事業所
・社会保険労務士2名とジョブコーチ(職場適応援助者)が在籍
・就労移行支援・就労選択支援・就労定着支援に対応在籍している

社会保険労務士と深い関係のある顧問先企業への就職が多く、高い就職実績を誇ります。

サック就労移行支援センター(JR熊本駅から車約7分・熊本駅から無料送迎あり)電話:096-288-4328

    ADHDで仕事が続かないのはなぜ?主な理由

    ADHDで仕事がつづかないのはなぜ

    ADHDの方が仕事が続かない理由は、主に4つあります。

    それぞれの理由と、仕事で起こりやすい困りごとは次のとおりです。

    仕事が続かない理由関わる特性・環境起こりやすい困りごと
    ミスや遅れが重なる不注意入力ミス・忘れ物・提出物の遅れ
    単調な作業がつらい多動性・衝動性長く座れない・集中が続かない
    指示や人間関係で消耗する段取りの苦手さ優先順位がつけにくい・意図をつかみにくい
    配慮が得られない職場の環境口頭だけの指示・集中しにくい席

    ADHDの特性や長所は、ADHDの長所・いいところの記事で紹介していますので、あわせてご覧ください。

    不注意でミスや遅れが重なるから

    入力ミスや確認漏れが続くと、注意を受ける機会が増えがちです。

    自信をなくし、失敗への不安から働くことがつらくなる方もいます。

    単調な作業が続くから

    変化の少ない単調な作業が続くと、興味を持ちにくく、集中を保つのが難しくなるものです。

    負担がたまり、仕事を続けることがつらくなる方もいます。

    あいまいな指示や人間関係で消耗するから

    「適当にやっておいて」といった指示は、意図をつかむだけで疲れてしまいます。

    周囲に合わせ続ける時間が長く、出勤がつらくなる方もいます。

    職場の配慮が得られないから

    職場の配慮が得られないと、特性による困りごとが重なりやすいものです。

    口頭の指示だけで覚える必要がある職場や、席を調整できない職場では、つまずきが起こりやすくなります。

    ADHDで仕事が続かない状態が続くとどうなるか

    ADHDで仕事が続かない状態が続くとどうなるか

    離職や転職が続くと、生活と気持ちの両方に影響が出ることがあります。

    【主な影響】

    • 収入が不安定になり、生活の見通しが立てにくくなる
    • 「またうまくいかなかった」が重なり、自信を失いやすくなる
    • 経歴に空白ができ、面接で説明しにくくなり、スキルも積みにくくなる

    つらさが重なるのは、あなたが弱いからではありません。

    離職経験があっても、キャリアをやり直せないわけではありません。

    自分に合う働き方を整理し直すことが、次の仕事を長く続けるヒントになります。

    ADHDで仕事が続かないとき今日からできる対策

    特性は変えられなくても、仕事の進め方は今日から変えられます。試しやすい工夫を4つ紹介しましょう。

    やることを書き出して見える化する

    頭の中だけで管理せず、外に書き出すことで、うっかり忘れや先延ばしを防ぎやすくなります。

    【書き出し方の例】

    • その日にやることを3つだけ書き、終えたら線を引く
    • 期限のある予定は、カレンダーの通知に入れる
    • いくつかの作業が組み合わさった仕事を、自分が理解しやすい作業ごとに分ける

    集中できる環境をつくり、こまめに休憩する

    音や人の動きを減らし、休憩を入れるのが、集中を保つコツです。

    【試せる方法】

    • 人通りや雑音の少ない席に移っていいか、相談する
    • 耳栓など、使ってよい道具を確認したうえで活用する
    • 25分作業して5分休むなど、区切りを決める

    睡眠と生活リズムを整える

    睡眠不足は、不注意や気分の波を強めやすいものです。生活リズムを整えましょう。

    【整えるポイント】

    • 平日と休日で、起きる時間を大きくずらさない
    • 眠気が強い日は、短い仮眠をとる
    • 寝る前のカフェインとスマホは控える

    一人で抱えず、相談先を持つ

    「自分の努力が足りないだけ」と考えず、早めに周囲へ相談するほうが、選べる手立ては増えます。

    【身近な相談先】

    • 発達障害者支援センター:発達障害に関する相談
    • ハローワーク:仕事探しや職業相談
    • 障害者就業・生活支援センター:仕事と生活の両面の支援
    • 就労移行支援事業所:一般就労に向けた準備


    できそうな対策から始めていきましょう。

    ADHDで仕事を続けやすい働き方の条件

    ADHDの方にとって、仕事の向き不向きは、職種名だけでなく「どのような働き方か」で決まります。

    力を出せる働き方負担が大きい働き方
    興味・関心を持てる内容単調な繰り返しが中心の内容
    具体的で明確な指示「適当に」「察して」の指示
    ひとつずつ進められる仕事複数の作業の同時進行

    ADHDの方に向いている・向いていないとされる具体的な職種は、別記事「ADHDに向いてる仕事」で解説します。

    ADHDで仕事が続かないとき頼れる相談先

    ADHDで仕事が続かないとき頼れる相談先

    仕事が続かないときは、悩みに合わせて相談先を選べます。
    主な窓口と制度は次のとおりです。

    こんなとき相談先・制度主な支援
    特性や体調を相談したい医療機関(精神科・心療内科)診断・治療
    働き方を整理したい就労選択支援適性・進路の整理
    就職の準備をしたい就労移行支援事業所訓練・職場実習・就職活動の支援
    就職後の悩みを相談したい就労定着支援職場との調整・困りごとの相談
    生活費が不安障害年金・傷病手当金・失業給付要件を満たす場合に受給

    働きづらさに加えて、不眠や気分の落ち込みが続くときは、精神科や心療内科で相談できます。

    発達障害の診療に対応している医療機関なら、診断を通して、自分の特性を整理する手がかりを得られる場合もあるでしょう。

    受診先に迷うときは、発達障害者支援センターなどに相談する方法もあります。

    【3つの制度の特徴】

    • 就労選択支援:2025年10月に始まった新しい制度。作業体験や面談で、合う働き方を整理する
    • 就労移行支援事業所:一般就労を目指す方の訓練の場。標準的な利用期間は2年
    • 就労定着支援:就職後6か月がたってから、最長3年利用できる

    参考:厚生労働省|障害福祉サービスについて

    ADHDで仕事が続かない方へのサック就労移行支援センターの関わり

    引用元:サック就労移行支援センターInstagram

    サック就労移行支援センターは、就職の準備だけでなく、就職後に長く働き続けることまで見据えて支援しています。

    特徴のひとつが、社会保険労務士2名とジョブコーチ(職場適応援助者)が在籍していることです。

    参考:職場適応援助者(ジョブコーチ)支援事業について |厚生労働省

    サポートの内容は、次のとおりです。

    場面サック就労移行支援センターの支援
    就職の準備・就職活動本人への訓練や就職活動の支援
    企業との調整必要に応じて企業側にも障害特性や配慮の方法を伝え、働きやすい環境づくりを一緒に考える
    制度の相談社会保険労務士に、障害年金・傷病手当金・雇用保険など、就労に関する社会保障制度について相談できる
    就職後就労定着支援で、本人と職場の双方を継続的にフォロー働き始めてからの困りごと(仕事の進め方・人間関係・必要な配慮など)も相談可能

    【事例紹介】口頭の指示を忘れてしまう方の就職サポート

    サック就労移行支援センターが支援したADHDの方の中には、口頭で複数の指示を受けると内容を忘れてしまい、ミスが重なって作業が続かない方もいました。

    この方の状況と、サック就労移行支援センターが行った支援、就職後の変化を紹介します。

    【状況】

    • 口頭で複数の指示を受けると、内容を忘れてしまっていた
    • ミスが重なり、作業が続かなかった

    【サック就労移行支援センターの支援】

    • 利用者の特性を細かく整理した
    • 同じ業務を繰り返し行い、作業が定着したタイミングで新しい作業を追加してもらえる就職先を探した
    • 担当者の方と細かく打ち合わせをしてから、就職した

    【就職後の変化】

    • 一つ一つの作業を覚えながら、仕事に慣れていった
    • メモは必要最小限で済んだ
    • ほとんどの業務を、負担なく口頭だけの指示で覚えられた

    このように、仕事をうまく進められない原因を振り返り、仕事の内容と進め方を合わせることで、自分に合う仕事への取組み方や必要な配慮が見えてくることがあります。

    「自分に合う働き方を見つけたい」「今度こそ仕事を長く続けたい」という方は、まずは無料相談・見学をご利用ください。

    ADHDで仕事が続かないときのよくある質問

    ADHDでも仕事を続けられますか?

    続けられます。
    特性に合った進め方と職場環境を整え、必要な支援を使って、長く働いている方もいます。

    仕事が続かないのは甘えや怠けですか?

    甘えや怠けではありません。
    特性と、仕事内容・職場環境が合っていないことが背景にある場合が多いためです。

    ADHDで仕事を任せてもらえないのはなぜですか?

    任せてもらえないのは、能力が低いからとは限りません。

    ただ、ミスや遅れが続くと、任される範囲が狭まる場合があります。

    手順を文書にしてもらう、確認する場を決めるなど、任せやすい仕組みを上司と話し合うと、任される仕事が広がる場合があります。

    一般雇用と障害者雇用は、どちらを選べばいいですか?

    どちらが合うかは、人によって違います。

    障害者雇用は、障害を開示したうえで配慮を相談しやすい点が特徴です。

    迷うときは、就労支援機関で整理するとよいでしょう。

    ADHDで仕事が続かないのは環境で変えられる|まずは相談から

    ADHDで仕事が続かないのは、努力不足ではなく、特性と職場環境が合っていないことが原因の場合があります。

    仕事の進め方や環境を少し工夫することで働きやすくなることもあるので、一人で悩まず、まずは相談してみませんか。

    サック就労移行支援センターでは、就職から職場定着までサポートしています。

    サック就労移行支援センター場所:熊本市西区・JR熊本駅から車約7分(無料送迎あり)

    電話:096-288-4328

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