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【ASD(自閉スペクトラム症)とは?】〜ASDの特徴や職場での対応について紹介〜

【ASD(自閉スペクトラム症)とは?】〜ASDの特徴や職場での対応について紹介〜

こんにちは!熊本市西区にあるサック就労移行支援センターです(*^-^*)
今回は、ASD(自閉スペクトラム症)についてと家族の支援例をご紹介いたします!

ASDとは?

大人のASDの特徴としては

▼対人関係やコミュニケーション障害 ・相手の感情やニュアンスを読み取るのが苦手
・社交的な発言が難しい
・集団活動が苦手
・会話中、視線を合わせることができない など

▼強いこだわりや興味の偏り ・物事をこなす手順やルールなどに執着する
・急な予定変更への臨機応変な対応が難しい
・興味の対象が限定的で偏りがある
・興味関心があることには時間も忘れるほど熱中する など

▼外的な刺激の感覚過敏・感覚鈍麻 ・蛍光灯などの灯りが異常に眩しく感じる
・人が気付かないような物音や匂いにも敏感に気付く
・洋服のタグや肌触りが気になる
・人から触られることに抵抗感がある
・特定の食べ物しか食べない、偏食がある
・特定の触感が苦手
(五感を感じにくいなどの感覚鈍麻の場合もあり)

などが挙げられます。

ASDの原因は、まだ明らかにはなっておらず、遺伝子や環境因子などが複雑に合わさった、先天的な脳の機能的な問題と考えられています。そのため、「保護者の育て方」や「努力不足・経験不足」が原因で起きるものではありません。

ASDの特徴について解説!

ASDの方の就職後の特性や対応について

ASDは先天的なものであり、コミュニケーションやこだわりの強さから、幼少期に診断されるケースも多いですが、学校生活や家庭内では特性が目立たず、社会人になってASDと気づく人もいます。

就職後にASDの特性で悩むケース

ASDの方の就職後の特性や対応について

就職後に「うまく職場に馴染めない」などという悩みを抱く場合もあります。

・複数の仕事を同時に進めることがしづらい
・コミュニケーションを必要とするような共同作業などの仕事が苦手
・想定外の出来事にパニックになってしまう
・「こんな感じで」などの、曖昧な指示を理解するのが難しい
・感覚過敏(音、におい等)により、仕事に集中しづらい ※感覚鈍麻の場合もある
・人間関係がうまくいかない
・マニュアルがない仕事が苦手な場合がある

このような状況で困ったときに、一人で悩みを抱え込んで自分を責めてしまい、二次障がいとしてうつ病などの精神疾患になってしまう人もいらっしゃいます。

ASDから派生してしまう二次障がいについて

二次障がいを引き起こさないためには、自分自身が障がいの特性を理解することが必要です。

自分の困りごとを紙に書きだすのもいい方法でしょう(*^-^*)
その中で、自分で対処できるものと、周囲の理解が必要なものに分けてみましょう!

ASDから派生する二時障がいについて

また、ひとりで悩みを抱え込まないことも大切です。
相談機関や病院を受診して、必要な支援を受けましょう。

ASDについて正しい知識をつけ、自身の特性を理解することで
特性への対処方法や工夫について考えることもできるでしょう。

ASDの人がおこなっている対応・工夫(職場編)

困りごと対処方法・工夫
マルチタスクが苦手     ・タスクを紙に書き出し、把握しやすいようにする
・仕事を小分けにしてもらう
口頭での指示、あいまい表現を理解しずらい・作業内容などを自分なりの理解しやすい方法でまとめる、確認する。
・視覚的な文字や図での説明など、自分が理解しやすい方法で指示をしてもらう
急に予定が変わると混乱してしまう・臨機応変な対応が難しい場合は周りに助けを求める
・予定変更がある場合は早めに連絡をしてもらう
コミュニケーションが苦手・特定の担当者を配置してもらう
・「報告・連絡・相談」のやり取りをメールで依頼する
・定期的に相談できる時間を設けてもらう

ASDについて正しい知識をつけ、自身の特性を理解することで
特性への対処方法や工夫について考えることもできるでしょう。

周囲の理解(合理的配慮)が必要とするものでは、障害を開示して働くという選択肢もあります。

一般求人の中でも、開示しない就労(クローズド就労)より、障がいを開示した就労(オープン就労)の方が、約20%職場定着率は高いことが分かっています。
それぞれにメリット・デメリットはありますので、自分に合った就労を探すことが大切です。

別の記事【障害者枠での就労と一般枠での就労について】~それぞれの特徴や選び方のコツ~で、詳しくご説明していますので、ご参考にされてみてください(*^-^*)

ASDの方への工夫や家族・職場の支援例

今回、ASDをお持ちの息子のRさん(25歳)がいらっしゃるお母さまにお話を伺ってみました(*^-^*)

ASDの方への工夫や家族・職場の支援例

一般就労でスーパーに就職されたRさん(25)は就職して7年目。
最初は、商品を前に出す業務からはじまり、今では品出しや賞味期限のチェックをして割引シールを貼るなど、仕事の幅が広がってきたとのこと。

会社側がされた合理的配慮

一般就労の障害者枠で就職したため、会社側も障害があることを知っており、お客さんやご本人間で名札の下にメッセージを付けるなどの合理的配慮をなされていました。

仕事中にあった出来事

しかしある日、他職員の方のサポートが必要な場面で、持ち場を離れて他職員の方を探していたところ、別の職員さんが持ち場に居なかったRさんに対して「何をしていた?」と声をかけました。
それに対して答えがなかったため、「サボっているのか?」と質問しました。

サボるという言葉の意味がわからず、質問されている内容も理解ができずにいたRさんは、サポートをお願いしようと持ち場を離れていたことを言えずに「はい」と答えてしまいました。

その後も何度か同じことが続き、ついに職員さんから「サボるならクビだ」と言われてしまいました。

Rさんは帰宅後、本当はサボっていたのではないこと、でもそれを説明することができなかったことをお母さんに相談しました。

Rさんの特性を知っているお母さんは、コミュニケーションの困難な部分を知っていただくため、また、ほかの職員さんにも知っていただくために、下記のようなものを作ってみました。

ご家族の支援

Rさんの自己紹介や、コミュニケーションの特徴を紙にまとめられました。

自己紹介

自己紹介では、Rさんの好きなことや得意なことも書かれています。
「保護者より」では、スタッフの方々に日頃より感謝していることも記されています。
また、今後Rさんについて気になる行動がある場合は、Rさんと話し合いながら解決していくという、家族も連携してサポートをする姿勢もうかがえます。

ASDの方の詳細

画像により見えにくい部分がありますので、下記をクリックしてご覧ください。






【得意なこと】
★物をきれいに並べること
★ゴミの分別
★数字を覚えること
いろんな方の誕生日や車のナンバープレートを覚えています。
カレンダーが好きで、過去に出かけたり、行事があったりした日にちをずっと覚えています。
飛行機やバスの時刻表を覚えています。
【好きなこと】
♪路線バスを見ること
♪飛行機を見ること
♪新幹線を見ること
♪Eテレを見ること
毎週TSUTAYAでDVDを借りること
【苦手なこと・もの】
◆虫、とくに蜂
◆放し飼いの動物
◆強い口調の言葉
【保護者より】
いつもお世話になっております。息子に親切に接してくださっていること、大変感謝しております。いろいろと不得手なことの多い息子が、仕事を続けさせていただけて、続けることができているのは、みなさまのお陰だと、心より感謝しています。
息子の行動について気になることがございましたら、遠慮なく連絡をください。息子と話し合いながら、解決していけたらと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

コミュニケーションの特徴

コミュニケーションの特徴では、Rさんの特性やポイントを紹介されています。
Rさんが、人と関わることや今の仕事が好きなことがまず書かれており、特性によって誤解を招くこともあるため、接する際のポイントも紹介されています。
Rさんも、他のスタッフの皆さんもお互いが気持ちよく働けるような、言葉の工夫がありますね。

ASDの方のコミュニケーションの特徴について

画像により見えにくい部分がありますので、下記をクリックしてご覧ください。


【①】
質問の意図がわからず、正確に答えられないことが度々あります。
そのため、そうではないことでも、「○○なの?」と聞かれると、「はい」と返事をしてしまうことが多くあります。
また、一度言われた言葉をそのまま使って返事をしてしまうこともよくあります。「なにしてたの?」「さぼってた」など。
     ↓
本当は、お茶を飲みにロッカーへ行っていたり、お客様に声を掛けられて対応していたりして、持ち場を離れていたということもありました。
【②】
辛かったり、困ったりしている時でも、笑顔で答えてしまう時があります。
【③】
いつも優しく接してくださり、ありがとうございます。
息子は職場が大好きで、みなさんのことも大好きです。
これからもどうぞよろしくお願いします。
【④】
◎質問は短い言葉で、お願いします
◎一度質問したら、答えるまで、次の言葉かけはせず、しばらく待ってやってください。
◎質問は具体的にしてやってください。


  「なにしてた?」➡「見切りをしてたよね。次になにをした?」など。
※「なにしてた?」だけだと、いつのどのことを質問されているかがわからないようです。
わからないため、いつも聞かれている「さぼってた」という言葉を使うなど、事実とは違うことを答えてしまうこともあるようです。
【④】
息子は、「さぼる」というスキルは持っていません。ですので、意図的にさぼることはないです。
持ち場を離れた時は、必ずなんらかの理由があってのことです。
わざとさぼるような高度なスキルは持っていませんので、「なにか理由があって離れたんだな」「これを伝えたのにしてないということは、理解できてなかったんだな」と思っていただき、伝え方を変えてやってください。
どうぞよろしくお願いいたします。

ご家族の支援 ~その後~

上記のRさんの自己紹介とコミュニケーションの特徴についての紙を職員さんの休憩室に置いてくださり、みなさんで見ていただき、その後は特にトラブルもなく今まで仕事を続けさせていただいているとのこと。

作成にあたって気を付けたこと

お母様が、作成するにあたって気を付けた点は、困難な面ばかりではなく、得意なことや好きなこと、性格についても紹介させてもらったことや、本人にみんなに読んでもらっていいか、了解を得てお渡しししたことだと話してくださいました。

まとめ

この事例からも分かるように、障害への理解者が居ることや適切な支援合理的配慮がなされることは大切なことですね。

サック就労移行支援センターでも、利用者様が安定した職場定着となるよう、就労前はもちろん、就職後のサポートにも力を入れています。

ご本人と話し合ったうえで、ご本人さんが働きやすい環境で就労ができるようサポートさせていただきます。

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