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【ADHD(注意欠如・多動症)とは?】ADHDの長所や向いている職業を紹介!

【ADHD(注意欠如・多動症)とは?】ADHDの長所や向いている職業を紹介!

こんにちは!熊本市西区にあるサック就労移行支援センターです(*^-^*)
今回は、ADHD(注意欠陥多動性障害)についてご紹介いたします!

ADHDとは?

ADHDとは、脳の機能的な問題により「不注意」による特徴と「多動性・衝動性」による特徴がみられる発達障がいのひとつです。
そのため、「気持ちの問題」や「努力不足」によって引き起こされているものではありません。

また、昨今では障害の大小はあるものの誰にでもADHDがあることがわかってきています。

ADHDの特徴である、「不注意」や「多動性・衝動性」について解説!

ADHDの3つの種類について

ADHDと一言に言っても、細かく切り分けていくと色々な種類が存在します。

ここでは、3タイプについて説明していきます。

  • 不注意の特性がある不注意優勢型
  • 多動・衝動性の特性がある多動・衝動性優勢型
  • 両方の特性が合わさっている、合併型

【不注意の特徴例】

  • 不注意なミスが多い
  • 好きなこと・興味のあることに対しての集中力が高く、他のことへの切り替えが難しい
  • 話しかけられているのに気づかない、または話が頭に入ってこないことが多い
  • 注意力・集中力が長続きせず、気が散りやすい
  • 失くしもの、忘れ物が多い
  • 時間管理が苦手で、物事を段取り良く進めるのが難しい
  • 約束や期日を守れない
  • 整理整頓が苦手

多動・衝動性の特徴例】

  • 長時間じっとしていることが苦手(貧乏ゆすりなど目的のない動きをしてしまう)
  • 突発的に言葉を発したり行動することが多い
  • 人の話にかぶせて話す
  • 衝動買いをしてしまう
  • 順番を待たなければならない状態を避ける
  • 感情的になりやすくトラブルになる
  • 単純作業など、同じことを繰り返すのが苦手

ADHDの特徴や悩みと対処法について

ADHDは、大人になって分かることも少なくありません。
ADHDの特徴は、「おっちょこちょい」などの性格や個性にも近い部分も多く、見過ごされることがあるためです。

また、大人になると多動性の症状が少なくなる反面、不注意の症状が目立つようになるといわれています。

就職後にADHDの特徴で悩むケース

ADHDの特徴や悩むについて

就職後に、「周りの人はできるのに、自分だけできない」という悩みを抱く場合もあります。

  • ミーティングの内容が頭に入ってこない
  • 何度も同じようなミスをしてしまう
  • 複数の仕事を同時に進めることができない
  • 整理整頓ができず、モノをよく失くしてしまう
  • 空気を読むことができず、人間関係がうまくいかない
  • 段取りを組むことが苦手で、締切に間に合わない

このような状況で困ったときに、一人で悩みを抱え込んで自分を責めてしまい、二次障がいとしてうつ病などの精神疾患になってしまう人もいらっしゃいます。

ADHDから派生してしまう二次障がいについて

二次障がいを引き起こさないためには、自分自身が障がいの特性を理解することが必要です。

自分の困りごとを紙に書きだすのもいい方法でしょう(*^-^*)
その中で、自分で対処できるものと、周囲の理解が必要なものに分けてみましょう!

ADHDから派生する二時障がいについて

また、ひとりで悩みを抱え込まないことも大切です。
相談機関や病院を受診して、必要な支援を受けましょう。

ADHDについて正しい知識をつけ、自身の特性を理解することで
特性への対処方法や工夫について考えることもできるでしょう。

ADHDの人がおこなっている対処方法・工夫(職場編)

困りごと対処方法・工夫
気が散りやすく、集中できない     ・困り感を伝えて、集中しやすい空間を作ってもらう
・一段落するまではスマホを機内モードに設定しておく
タスク管理が苦手・管理方法(メモ帳やスケジュールアプリ)は一つにまとめる
・周りの人にも、スケジュールやタスクの共有をしておく
忘れ物をしてしまう・就寝前に、明日のスケジュールを確認、準備をしてから寝る
・移動する前に、忘れ物がないか周囲を見渡す癖をつける
衝動的に思ったことを
口走ってしまう
・誤解を与えやすいことを自覚する
・職場の人に、不快に思ったら指摘してもらうように伝えておく            
デスク周りが散らかってしまう      ・整理整頓をする時間を設ける
・置き場所を決めて、収納する場所にラベルを貼っておく
・同じ用途のものは一つしか置かない(物を増やさない)

私がおこなったADHDの工夫

私はてんかんの薬を飲みだして10年以上になるのですが、中々服薬の習慣がつきませんでした。
スマホで、薬を飲む時間にお知らせアラームを設定していましたが、それでも後回しにしてしまい服薬率は5割もいかない程度でした。
薬を飲まないことで発作が起きてしまった時は、自己嫌悪にもなります。

そこで、”どうして薬を飲み忘れてしまうのか”をじっくりと考えてみました。

すると、スマホにアラームをセットしているので、薬を飲まないといけないことは分かっているが、以下のようなことが自分の気持ちや行動として整理できていないことに気づきました。

①薬を探して飲むのが面倒くさい
②その時にやっていたことを優先しておこなってしまう
③薬を飲むことに対して、本心から納得していない


そのため、①、②を解決するために、気づいたらすぐに飲める環境にすることを工夫しました。
スマホに、薬が入るキーホルダーをつけてみました!

ADHDの対処法の例について


また、③の「薬を飲むことへの本心からの納得」という観点について、もう少し深掘りしたところ、以下の2つのことに気づきました。


・自分の病気(てんかん)を本当の意味で受け入れられていない
・副作用(眠気)などのリスクを考えてしまう


しかし、「飲み忘れた時は発作が起きること」や「大きな発作になってしまうこと」、など副作用よりも、発作が起きてしまったときの影響の方が大きいと理解することができたため、てんかんを受け入れて、薬ともうまく付き合っていこうと自分の中でやっと納得することができました。

このままではいけないという自分の気持ちももちろんですが、周囲の理解や主治医から話を聞くこと、本などから自身の病気について理解することにより、これまでの考え方が変わっていったように感じます。

今では服薬が習慣化できるようになってきました。
小さなことではありますが、”出来なかったことが出来るようになったこと”で自分への自信にもつながりました。

ADHDの長所

ADHDのことで調べたり悩んだりすると、自分の短所ばかりが目に入ってくるかもれません。
しかし、ADHDの特徴の中にはもちろん長所もあります!

ADHDの長所について

ADHDを持っている方の長所は、端的に言えば1つのスキルや能力・好奇心などの特化が見られます。

例として、以下のようなものが挙げられます。

  • 好奇心が強い
  • 好きなことへの集中度が非常に高い
  • 変化を楽しめる
  • 柔軟性がある(突発的な事象にも対応できる)
  • 問題解決能力がある
  • 行動力がある
  • チャレンジ精神がある
  • 発想が豊かでクリエイティブである


自分の”得意なこと”も紙に書きだしてみて、整理してみるとよいでしょう!

ADHDの方の職業について

ADHDと診断された方の中には、もちろん向いている職業や向いていない職業などもあります。

ADHDの方が向いている職業

ADHDの方が向いている職業
職種職業
専門職種研究者、料理人、整備士、プログラマー、WEBデザイナー、エンジニア、スポーツ選手、インストラクターなど
クリエイティブ・芸術系の職種アニメーター、イラストレーター、インテリアデザイナー、企画職、作家、音楽家、スタイリスト、芸術家、建築家など
主体性が必要な職種営業職、イベントプランナー、ジャーナリスト、カメラマン、フリーランス、起業家など

また、雇用枠・働き方を見直すという選択肢もあります。
障害者雇用枠では、発達障害の特性や程度に応じて業務内容・業務量への配慮を得られながら働くことができます。

ADHDの方が向いていないかもしれない業務と、気を付けるべき点

ADHDの人が向いていないかもしれない業務には以下のようなものが挙げられます。

  • 単調な作業が続く仕事
  • 細かい作業が必要な仕事
  • マルチタスクが必要な仕事

ただ、”営業職”といっても、ADHDの方の強みである行動力や専門性などを発揮できる面もあれば、短期間のうちに多数の顧客とやり取りを行う、スケジュール管理などを行ういったマルチタスクが求められる場面もあります。
このように1職種の業務でもADHDの方に向いている業務もあれば向いていない業務もあるため、業務内容や職場の雰囲気などを知っておくことも重要です。

自分の特性を活かす職場で働くために

就職活動を行う上で、熊本に在住の方や熊本で働きたい方は、サックのような就労移行支援を利用するのもいいでしょう(*^-^*)
就労移行支援では、一般企業への就職を目指す障害をお持ちの方(18~65歳未満)を対象に
就職活動をサポートする福祉サービスを提供しています。

サックでは、自己理解を深めるプログラムや、得意を磨くプログラム、またスキルアップができるトレーニングを実施しております。
お一人お一人に合った職場探しを、利用者さんと一緒に行います!

一般企業への障害者雇用枠はもちろん、様々なかたちでの就職を応援します。
特に熊本での企業体験や、熊本の企業での実務訓練の同行などの就職前のサポート、
安定した職場定着となるよう、就職後のサポートにも力を入れています(*^-^*)!

サック就労移行支援センターの相談窓口